国立学校で働くタイ人日本語教師の日本語レベルは?
タイの学校で日本語教師として働くうえで、切っても切り離せないのが現地のタイ人日本語教師との連携です。今日は、タイの国立中高一貫校で実際に働いて分かった、タイ人日本語教師の日本語レベルや、仕事内容について紹介します。タイで日本語教師として働くことを考えている方の参考になれば嬉しいです。
日本語教師を目指すなら、東京・大阪・京都・兵庫のKEC日本語学院タイ人日本語教師の日本語レベルはどのくらい?
近年、タイで問題となっているのが日本語教師不足です。教師が不足状態のまま外国語教育が推進されているため、日本語能力レベルが低い人でも容易に先生になれます。
私が出会ったタイ人の日本語教師は、JLPT(日本語能力試験)N5~N3レベルが多かったです。JLCAT(日本語コミュニケーション能力)測定試験のホームページにある、「日本語試験と英語試験のCEFR軸比較表」によれば、JLPTのN5~N3は英検3級~準2級程度の言語レベルと言えます。
JLPT(日本語能力試験) | 実用英語検定 | CEFR |
N1 | 2級と準1級 | B1とB2 |
N2 | 準2級と2級 | A2とB1 |
N3 | 準2級 | A2 |
N4 | 3級と準2級 | A1とA2 |
N5 | 3級 | A1 |
実際に、私はN5に不合格だった先生が授業をしている現場も見たことがあります。タイでは教師が生徒と一緒に受験して、生徒は合格、先生が不合格なんてこともよくある話のようです。
ちなみに、JLPTは「読む力」「聞く力」の2技能の試験です。そのため、N3に合格していてもN5レベルの基礎的な会話しかできない方も多いです。
私の感覚では、日本語で問題なくコミュニケーションが取れる先生は、JLPTの2級以上に合格していました。これくらいの実力がある先生がいる学校で働けると、日本語科の教育方針を共有していただけたり、とにかく仕事がしやすいです。
日本の公立学校の英語教師は英検準1級レベルが求められています。もし自分の英語の先生が英検3級に落ちるレベルなんてことはありえないですよね。もちろん英検とJLPTは別物ですが、タイでは普通にそのレベルの教育が行われているということなんです・・・。
タイ人日本語教師はどんな人?
日本人にも色々な人がいるように、タイ人にも色々な人がいます。一概にタイ人日本語教師と言っても、性格はそれぞれです。一般的に日本が好きで教師になる場合が多いですが、日本語教師全員が日本に興味があるわけではありません。
私が一緒に働いた先生は、日本のアニメが好きな人もいれば、韓国アイドルが好きで本当は韓国語を勉強したかった先生など様々でした。
親の医療費のために日本語教師になったという先生もいました。教師になると、公務員の充実した保険制度を使えます。その制度は、教師の家族にも適応されるそうです。教師の給与は決して高いとは言えませんが、親からお願いされて断れない人も少なくないようです。
国立中高一貫校のタイ人日本語教師の仕事は?
日本の中学、高校の先生の仕事を想像してみてください。ほとんど同じ感じです。クラスの担任の仕事や保護者対応、行事準備、学校説明会の実施など、非常に忙しそうでした。授業準備の時間はほとんどなかったように思います。
ただ、昼ご飯に職員室で「タイスキ」を作ってみんなで食べていたり、かき氷を食べてみたり・・・。その時間を授業準備にあてられるのでは?とタイ独特のゆるさもあります。
日本語教師を目指すなら、東京・大阪・京都・兵庫のKEC日本語学院まとめ
今回は国立学校で働くタイ人日本語教師の日本語レベルや仕事内容を紹介しました。タイで今後日本語教師として働く方の参考になると嬉しいです。